竹田希美子 (たけだきみこ)

 

当施設のご利用を検討されている方は、カウンセラーがどんな人なのか、仕事に対してどんな考え方を持っているのか、カウンセラーとしての専門性について、などをお知りになりたいかと思い、下に書いてみました。少し長いですが、参考になれば幸いです。

 

■開業への思い

 

 子どものころは読書が好きでした。物語に親しむことで人の成長や心の変容に関心が向いていったように思います。

 

 大卒後に勤務した企業の事務職で男女差別を経験し、差別のないキャリアに就きたいと真剣な模索を始めました。

 

 結婚後、家族の駐在でインドネシアとタイで暮らし、まさに男女差別のない環境で能力を発揮し働いている現地の女性たちに出会いました。自分も仕事を通して家庭の外で力を発揮したいという思いが強くなっていきました。

 

 一方で駐在員妻が仕事に就くことにはさまざまな障壁(言葉の問題、現地の外国人の就労に関する法律や資格制度、治安が良いとは言えない国での安全上のリスクなど)もありました。私が経験したような葛藤を駐在員妻が抱えている状況は今も変わらずあると思います。

 

 そのような時間を過ごしつつ、人間への興味からカウンセラーを志すようになりました。子育てに関する本を読むうちに心理学やカウンセリングの方向へと興味が進み、人間についてもっと知りたいと思うようになったためです。

 

 タイの大学院でカウンセリングの修士号を得て、日本の臨床心理士の資格を取得し、シンガポールとアメリカでの生活も経験して、2005年(平成17年)から日本で仕事を始めました。小児科、精神科、心療内科、学校、EAP(企業に勤める方のカウンセリングを行う機関)などで臨床経験を重ねてきました。

 

 およそ10年が経った頃から「相談に来た方に良い変化が起きるための関わりの工夫をカウンセラーができるとしたら、それはどのようなものだろう」と考えるようになりました。いくつかのカウンセリングの技法・理論を改めて学び実践に努めるうち、「相談者のお話をもっとていねいにうかがいたい」という思いが募り、2020年(令和2年)に開業に至りました。

 

 微力ではありますが、ご相談者様のよりよい未来に向け、今後も研鑽を重ねつつ、心の専門家として尽くしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

■過去の勤務先 

〈医療領域〉

至誠会第二病院 小児科心理相談室および心療内科心理相談室,

渡辺メンタルクリニック, みさと協立病院,  ジャパン・グリーン・クリニック(シンガポール)

 

〈教育領域〉

東京都および千葉県の小・中・高校(全日制・定時制)にてスクールカウンセラ―

文教大学大学院人間科学科 非常勤講師(外部事例スーパーバイザー)

至誠会看護学校 非常勤講師

 

〈産業領域〉

(株)フォーサイト・カウンセリングセンター

至誠会第二病院(職員研修と職員のカウンセリングを担当)

 

■主な研修歴

  • 教育分析を船井哲夫先生(ユング派分析家国際資格 現.聖みどり病院)よりシンガポールにて受ける(1999~2000年)
  • 日本大学付属板橋病院 精神神経科 研修生(2000~01年)
  • 「代々木の森ロールシャッハ研修会」にて上芝功博先生より片口法ロールシャッハ解釈法を学ぶ(2001~03年)
  • WISC-Ⅲ・Ⅳについて個人スーパーヴィジョンを東原文子先生(筑波大学・聖徳大学)より受ける(2006年~現在)
  • 対人関係療法レベルA資格を米国アイオワ州で行われた国際対人関係療法学会大会にて取得 日本心理臨床学会より平成 25年度国際交流助成金を受ける(2013年)
  • 東京ブリーフセラピー研修会主催 解決志向ブリーフセラピー講座(講師 青木みのり先生(日本女子大)ほか)を受講(2016~現在)
  • 米国ベック研究所にて CBT for Challenging Problems in Youth を受講(2017年)
  • 日本ペアレントトレーニング研究会 トレーナー資格を取得(2019年)
  • 日本EMDR学会 Weekend1資格を取得(2019年)
  • 米国ベック研究所 CBT for Anxiety (online course) を受講(2020年)
  • ストレスチェックテスト実施者資格を取得(2020年)
  • 国立精神・神経医療研究センター主催「慢性痛に対する認知行動療法研修」(2023年)

          

 

■論文など

〈学術論文〉

  1. 摂食障害患者の外来治療の継続について. 共著 平成16年1月 精神科治療学第19巻1号 pp.97-104.
  2. 海外の教育現場における発達障害の子どもたち -With Kidsの事例から-. 共著 平成22年2月20日 こころと文化第9巻第1号 pp.23-28.
  3. Takeda,K.(2023). Patient's needs for counselling at pediatric department in Japan.  International Journal of Psychology, 58, pp.157.

 

〈口頭発表〉

  1. 描画テストで棒人間を描いた2事例について. 共 平成18年11月6日 日本イメージ心理学会第7回大会発表論文集 pp.10-11.
  2. 自主シンポジウム 海外日本人学校への相談活動(2). -Withkids/海外に住む子供たちの心の健康をサポートする臨床心理士の会- 共 平成19年 日本心理臨床学会第26回大会発表論文集.
  3. 自主シンポジウム 海外日本人学校への相談活動(3). -Withkids/海外に住む子供たちの心の健康をサポートする臨床心理士の会- 共 平成20年 日本心理臨床学会第27回大会発表論文集.
  4. 自主シンポジウム 海外日本人学校への相談活動(4). -Withkids/海外に住む子供たちの心の健康をサポートする臨床心理士の会- 共 平成22年 日本心理臨床学会第29回大会発表論文集.
  5. 自主シンポジウム 海外日本人学校への相談活動(5). -Withkids/海外に住む子供たちの心の健康をサポートする臨床心理士の会- 共 平成23年 日本心理臨床学会第30回大会発表論文集.
  6. 自主シンポジウム 海外日本人学校への相談活動(6). -Withkids/海外に住む子供たちの心の健康をサポートする臨床心理士の会- 共 平成24年 日本心理臨床学会第31回大会発表論文集.
  7. 小児科における心理相談に求められているもの -20年前のデータとの比較で見えてきた近年のニーズ- 単 令和元年 日本心理臨床学会第38回大会論文集.
  8. Patient's Need for Counseling at Pediatric Department in Japan, Comparative Study of Data in 20 Years Ago and Recent Years., International Congress of Psychology 2020+ in Czech. , 2021. (日本の小児科におけるカウンセリングへのニーズ -最近と20年前のデータの比較研究-. 国際心理学会議チェコ大会. , 2021年).
  9. 小学校スクールカウンセラーによるペアレント・トレーニング -PNPSによる効果測定- 単 令和5年 日本心理臨床学会第42回大会論文集.
  10. Japanese Junior High School Students' Quality of Life during the Time of COVID-19., International Congress of Psychology 2024 in Czech., 2024. (日本に住む中学生のコロナ期間のQOL. 国際心理学会議チェコ大会., 2024年)
  11. 自主シンポジウム 私設相談室の進化 -女性臨床心理士の開業における社会的貢献と課題- 共 令和6年 日本心理臨床学会第43回大会論文集

 

〈ポスター発表〉

  1. スクールカウンセラーによるスクールカウンセラーのための研修2. 共 平成28年 日本心理臨床学会第35回大会論文集.
  2. School Counselors at Public Schools in Japan, Background and Future Goals. International Congress of Psychology 2020+ in Czech.,2021.(日本のスクールカウンセラー -その背景と今後のゴール-. 国際心理学会議チェコ大会.,2021年).
  3. Effects of 5 Session Version of Parent Training Program on Parenting Behaviors Measured by PNPS and SDQ., the 10th World Congress of Cognitive and Behavioral Therapies, in Seoul, Korea, 2022. (ペアレント・トレーニング短縮版が養育行動におよぼす効果の測定. 世界認知行動療法会議 韓国ソウル大会. , 2023年).

 

〈講演〉

  1. 群馬県国際観光協会 外国人相談窓口実務者のための総合研修事業「カウンセリングの聞く技術」平成21年.
  2. 社会福祉法人 松戸福祉会 学童保育研修「児童の問題行動への対応を考える」平成22年.
  3. 【第2回 若手事例検討会】J-Supe!xMOSS「小学校で行動が気になる児童へのスクールカウンセラーとしての対応」 令和4年4月.
  4. こはる心理相談室主催「ペアレント・トレーニングの基礎と実践」 令和5年1月.

 

〈その他〉

  1. バンコクに住む日本人駐在員の妻と心身の健康 -幼児を持つ母親への調査から-. 単著 平成10年11月 バンコクすくすく会会報すくすくだより No.32 pp.20-21.
  2. 海外に滞在する母子へのメンタルヘルスサポート活動. 共著 平成20年3月 海外勤務と健康 第27号 pp.41-45.
  3. 「ロールプレイでカウンセリングを学ぼう!」 こころの相談室ねこの手xJ-Supe!共催 ゲスト講師 令和4年7月.