2020年10月11日(日)に無料オンラインセミナー「子育てママとパパのためのアンガーマネジメント」を実施しました。休日の朝にもかかわらず、7名の方がご参加くださいました。ありがとうございました。
怒りの感情の役割や仕組みを知り、怒りへの対処法を学んでいただくという内容でした。
子育てをしていて怒りの感情への対処に困ることはありませんか?
子どもがなかなか寝てくれなかったり、物を散らかしたりは日常茶飯事。
いつも子どもにやさしく接していたい、良い親でありたいと思っていても、こちらも疲れているとつい大声を出して叱ったり、きつい言葉が出てしまったりしますよね。
その後のお決まりは、「自分は親としてダメなんじゃないか」と自己嫌悪に陥るという繰り返し…
子育てをしていてこんな経験がない方はいらっしゃらないと思います。
怒りの感情はやっかいで、どう扱えばいいのかと戸惑い悩む方も多いと思います。
考え方の癖のひとつ「べき思考」
今回は特に、子育ての場面で誰もが経験する、怒りやイライラの感情に焦点を当ててお話させていただきました。
その中で「考え方の癖」に興味を持っていただいた方が複数いらっしゃっいました。
「考え方の癖」という考え方(!)は、認知療法で用いられるもので、セミナーではその一部をご紹介したのですが、参加者のみなさんにとっては問題解決の手がかりとしてわかりやすかったのかもしれません。
「考え方の癖」とは、ものごとの極端な受け取り方や考え方のことです。このような考え方や受け取り方は自動的に頭の中に浮かんでくるものですが、感情にも影響するのです。
以下は認知療法でよく取り上げられている「考え方の癖」です。
- 根拠のない決めつけ
- 白黒思考
- 部分焦点づけ
- 過大評価・過小評価
- べき思考
- 極端な一般化
- 自己関連づけ
- 情緒的な理由づけ
- 自分で実現してしまう予言
それぞれがどのような考え方・受け取り方を指しているのか、ご興味のある方は、大野裕著「こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習調 大洋社」をご参照ください。
一般の方がご自身の「考え方の癖」に気づくことができるワークブック形式の書物です。
セミナーでは「べき思考」を紹介し、この考え方が怒りの感情と結びやすいことをお話しました。
子育ての日常で、「べき」が多くなってしまうと、気持ちが苦しくなることは容易に想像していただけると思います。
「べき」をゆるめることは、ご自身でも取り組みやすいのではないかと思います。ご自分の考え方・受け取り方の中に「べき」の強い傾向がないかどうか、ぜひ振り返ってみてください。
そして「べき」を減らすよう、意識してみましょう。
地域貢献を行ってまいります
さて、臨床心理士・公認心理師の使命に”地域貢献”があります。
またカウンセラーとして、問題が起きてからの援助だけでなく、問題を予防する働きかけもできたらと考えています。
子育て中のママやパパを応援したいという気持ちから、今回のセミナーは無料で実施しました。
さらにご自宅で家事などしながら気楽にご視聴いただけたらと思いZOOMで行いました。
微力ではありますが、今後も一般の方に向けたセミナーを企画していきたいと思います。
(竹田)