新型コロナウィルス感染症予防のため、3月から休校となっていた学校が、ようやく6月から再開されることになりました。ほっとしていらっしゃる保護者の方が多いことでしょう。この長い長い休校期間中は、子どもにとっても、保護者にとっても忍耐が求められる時間だったと思います。
学校の再開で、子どもたちは友達に会ったり、勉強に取り組んだりすることを楽しみにしていると思います。一方で、当面は、学校では感染症予防対策を念入りに行うと思われ、校内にやや緊張した空気が生まれるかと推測します。子どもを感染から守るため、どうしても厳しく行動を指導しなければならない場面が多くなりそうです。感染予防の行動がルーティンとして定着するまでの間、子どもたちも緊張を強いられることが予想されます。
一般に、生活上の大きな変化はストレスの要因となりやすく、引っ越し、転校などはその良い例です。子どもたちにとっては、これまでの休校期間中、外へ出てストレスを発散する機会が限られ、ただでさえストレスを貯めやすかったと思いますが、学校の再開でさらにストレスを重ねることで心の負担をいっそう重くし、さまざまな心の問題の引き金にならないか心配です。
このような変化が多い時には、養育者の方には子どもの様子を十分に気を付けて見ていただきたいと思います。子どもの場合は、ストレスが体の症状として現れることが多いものです。頭痛・腹痛・めまい・吐き気などの訴えが続くようでしたら、無理して登校せず、まずは病院を受診し、背景にストレスが考えられるようならスクールカウンセラ―にも相談しましょう。